決済手数料には「課税」と「非課税」を徹底解説|各社条件も解説

決済端末の導入

決済端末の導入が進む中で、避けて通れないのが「消費税の申告実務」です。

2026年現在、インボイス制度の定着や経過措置の段階的変化により、経理処理の正確性がこれまで以上に求められています。

決済代行会社各社の個別ルールを確認する前に、まずは「なぜ複雑なのか」「どこに注意すべきか」という全体像を整理しましょう。

1. 決済手数料には「課税」と「非課税」が混在する

キャッシュレス決済の手数料は、一見すべて同じ「コスト」に見えますが、消費税法上の扱いは大きく2つに分かれます。

  • 非課税取引(金銭債権の譲渡など): クレジットカード会社と直接契約している場合や、特定の決済手段では、手数料は「債権を譲り渡す対価」とみなされ、消費税がかかりません。
  • 課税取引(役務の提供): 多くの決済代行会社を通した契約では、手数料は「決済システムを利用するためのサービス料」という扱いになり、消費税が課税されます。
まとめ

後払い式(クレジットカード,ID,QUICPayなど)は非課税
前払い式(交通系IC.PayPayなど)は課税

2. 会計処理の「総額」と「純額」

決済代行業者からの入金時、仕訳のタイミングで混乱が生じやすいのが「振込金額」の扱いです。

処理方法内容メリット
総額主義売上全額を計上し、手数料を別途費用として計上する売上の実態が把握しやすく、正確な申告が可能。
純額主義手数料を差し引いた「入金額」を売上として計上する処理は簡単だが、消費税の計算において過少申告になるリスクがある。

原則として、消費税の課税事業者であれば「総額主義」で処理し、手数料にかかる消費税を正しく区分することが推奨されます。

3. 2026年度の申告で特に気をつけたい点

多くの事業主が毎年頭を悩ませる「確定申告」
特に複雑になりがちな決済端末周りの経理処理ですが、以下のポイントを押さえるだけで、申告不備のリスクをぐっと減らすことができます。

  • 少額な返還インボイスの免除: 税込1万円未満の値引きや返品に伴う「返還インボイス」の交付義務免除について、自店の運用と照らし合わせましょう。
  • 振込手数料の負担: 入金時に代行会社側で差し引かれる振込手数料が「課税」なのか「非課税」なのかも、各社の利用規約で再確認が必要です。

4.決済代行会社各社の課税・非課税区分

決済代行会社によって課税・非課税のブランドの線引きが異なるためそれぞれ解説していきます。

1.スクエア

スクエアは支払い方法に関わらず全て「非課税」です。

決済端末と同じく買い切り式にしたりと明瞭な価格体制が売りです。

2.AirPAY

エアペイでは交通系IC・QRコード決済が全て課税になっています。

AirPAY公式サイト では交通系ICとQRコード決済の決済手数料は2.95%と表記されていますが、
これは税抜表記となっており、税込3.24%になるので注意が必要。

3.PayCAS Mobile

PayCAS Mobile は交通系ICとQRコード決済に加えてJCB,AMEX,Diners,DISCOVERも課税対象です。

「決済手数料と消費税」まとめ

1. 「仕組み」の違いが「税区分」の違い

手数料が「債権を譲る対価(非課税)」なのか、「システムを使うサービス料(課税)」なのか。この違いが、納める税金の額を左右します。

  • 非課税: クレジットカード
  • 課税: 電子マネー、QRコード決済

「明細に消費税額の記載があるか?」をチェックするのが一番確実です。

2. CSVデータの「項目名」に惑わされない

各社の管理画面からダウンロードできるデータは、項目名が「決済手数料」と共通でも、中身が「税込・税抜・非課税」とバラバラです。

  • 会計ソフトへインポートする前に、「各社がどの税区分でデータを出力しているか」を一度設定してしまえば、翌月からは自動化できます。

3. 2026年10月の「インボイス経過措置」の切り替わり

今まさに気をつけたいのが、インボイス制度のスケジュールです。

  • 2026年9月末まで: 免税事業者からの仕入れでも80%控除可能
  • 2026年10月以降: 控除割合が50%(※)に減少 (※最新の税制改正による緩和措置の有無についても、常にアンテナを張っておく必要があります) 手数料の負担が実質的に増えるタイミングなので、代行会社が「適格請求書発行事業者」であるかの確認は必須です。